わが国の鉄骨造建築は、世界で最高水準の性能・品質と普及率を誇っています。これを製作の面から支えるのが、全国の鉄骨製作工場等で活躍する鉄骨製作・検査技術者です。
鉄骨製作・検査技術者が担当する業務分野は多岐にわたりますが、特に重要な業務は、製作の全工程を統括する製作管理業務と、品質管理の要となる検査業務です。これらを担当する技術者の資格は、「鉄骨製作管理技術者」、「建築鉄骨製品検査技術者」及び「建築鉄骨超音波検査技術者」として制度化され、国土交通大臣が認定する鉄骨製作工場の性能評価基準における資格要件として位置付けられています。さらに、検査技術者については、建築鉄骨に関する十分な知識と技量を有するものとして、設計者・施工者が行う受入検査にも活用されています。
近年、鉄骨造建築の信頼性の更なる向上のために、鉄骨製作・検査技術者の一層の技術力向上とより高い技術者倫理の保持が求められています。そのためには、これまで複数の機関で扱ってきた鉄骨製作・検査技術者の資格について、同一組織で試験から認定登録までを一元的に運営・管理し、合わせて総合的な技術者教育も行うことが効果的です。
一般社団法人鉄骨技術者教育センターは、このようなことを背景として、鉄骨の製作と検査に関する資格認定、調査研究及び技術者教育を通じて鉄骨造建築の信頼性の更なる向上を図るため、鉄骨関連の諸団体が連携し、学識経験者の協力を得て、2018年11月に設立された法人です。
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